俺の可愛いサンタ-4 《2》

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2007年12月
クリスマス企画小説シリーズ第4弾/後藤圭×月夜野ルカ
【R18/ボーイズラブ/ファンタジーラブコメ】
※性描写のある小説ですので苦手な方はご注意下さい。
俺の可愛いサンタ-4 《2》
「はっはっは……ナンパ野郎が、ざまーみろっちゅーの」
こんな無茶苦茶なことも平気でやったりする先輩だけど、俺たちはいつも危ないところを助けられているのだ。
「ナイスタイミングっ! さすが先輩っすね。俺ちょっと見直しちゃいましたよ」
「なぁに、どこの馬の骨だか分からん奴らに俺のテリトリーを荒らされちゃ叶わんからな。己の縄張りを死守したまでよ……あっはっは!」
「あ…は…は……そ、そうっすか……」
やっぱりだ。
案の定、加藤先輩はこのクリスマスパーティーでひとりでも多くの好みの女性と仲良くなるのが目的のようである。
まったく、縄張りとかテリトリーとか、ナンパの天下統一でも目指すつもりなのだろうか。
「圭ちゃんっ……先輩さんっ!」
「ルカっ!」
「ルカちゃん、大丈夫だったか?」
「あ、は、はい。迷惑かけちゃって……ごめんなさい……あ、あの…有難うございました」
そう言って、少女のような可愛らしい男の子がペコリと頭を下げた。
「……ったく、バカヤローっ! いつも言ってるだろ? 嫌なものは嫌だ、ってハッキリ断れるようになろうって。ああいった奴らには止めてくれってハッキリ言ってやったほうがいいんだぞっ」
「ご、ごめんなさい……圭ちゃん……」
俺がいきなり叱咤したので、驚いたルカはビクッと身体を竦ませて大きな瞳に涙を浮かべた。
「こら、何怒ってんだよ後藤っ! そもそもお前が一緒に居なかったのが悪いんじゃねぇかっ!」
「な、何でそうなるんすかっ!」
でも、確かに俺がルカをここに残したまま、メインカウンターにお酒を取りに行ってしまったのが悪かったのかもしれない。
「おっ、もうこんな時間かよ。んじゃ、俺はこれからビンゴゲームの準備があるから行くぜ」
「は?」
「じゃ、また後でな」
そう言いながら俺の背中をバシバシと叩くと、加藤先輩が俺の耳元に小声でひそひそと囁いた。
「この大馬鹿者めがっ!」
「な、何すか!?」
「いいか、良く聞けよ後藤。お前がしっかりしとらんと、今に本当にルカちゃんを誰かに奪われちまうぞ」
「え?」
いきなり真面目な顔でそう言われ、俺は思わず加藤先輩の顔を見遣った。
「いくら男の子とはいえ、ルカちゃんはあんなに可愛いんだぞ。さっきのような奴らがこれからどんどん現われたっておかしくない」
「あ……」
改めて危機感を煽られると、不思議なことにだんだんと不安に追い詰められていく。
「いいか。そうならないように、お前がルカちゃんをしっかり抱き締めといてやれよ」
「先輩……」
俺は思わず新たな真実を知って、胸が熱くなるのを感じた。
まさか、加藤先輩がこんなに俺とルカのことを心配してくれているなんて思ってもいなかったからだ。
だが、しかし…――。
「いやさー、最近お前がルカちゃんに逃げられちゃう夢ばっか見てるからさ。正夢になんなけりゃいいと思ってな」
「なッ、何すかそれぇぇ―――ッ!」
豪快に笑いながらその場を後にする加藤先輩に向かって俺は思わず叫んでいた。
一瞬でも感傷的になった自分が馬鹿だった。
「……ったく、冗談は顔だけにしといてくれっちゅーの」
さっきからずっとひとりでブツブツと独り言を言っている俺の顔を、ルカが後ろから不思議そうに覗き込んだ。
「どうしたの? 圭ちゃん?」
【To be continued】
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